- 安全にアトピーの症状を和らげたい!
- アトピーにお掃除が大事なのはわかっているけど、何をしたらいいの?
- 完全にハウスダストを除去しなきゃいけないの?
- 薬もスキンケアも食事も徹底しているのにアトピーが治らない!
こんなことでお悩みではないでしょうか?
この記事は、アトピーの症状を軽減させるお掃除の方法について具体的に解説します。
お掃除の会社に勤める<お掃除のプロ> × <環境アレルギーアドバイザー> の私が
アトピーのアレルギー反応が出る仕組み〜実際にアレルギー反応を抑えた実証実験の内容まで解説します。
この記事を読むと<アトピーの症状を軽減させるお掃除の方法>を学ぶことが出来ます。
アトピーをお掃除で楽にする方法
アトピーをお掃除で楽にする方法は
ざっくりと2STEPです!!
まずは
がっつりお掃除!!
普段やらないようなお掃除を実施します。
とは言っても特殊なことじゃなくて、お布団を洗うだけです。
安心してくださいね。
で、
お掃除やメンテナンスをしやすい家づくり(環境整備)を行います。
これも、難しいことはなくて断捨離をして収納方法を見直すだけです。
一度、綺麗になったらあとは、楽して綺麗を保ちましょう。
神経質になることはありません。ずぼらでもOKです!
がっつりお掃除が終わったら2ステップ目!!
日常のお掃除
- お布団を干す
- お布団に掃除機をかける
- 寝具を洗う
- リビングのホコリを取る
これだけでOKなんです!!
日常のお布団のケアでどれだけアレルゲンが減るのか?
実証実験を行いました。
気になるかたはぜひ読んでください。

アレルギー反応が出る仕組みを知っておこう!
ここからは、少し詳しくお掃除でアレルギー反応の関係について解説します。
アレルギーが発症する流れを書きました。
ちょっと小難しくなってしまったので隠しましたw
気になる方は開いてみてください。アコーディオンみたいにびろーんとなります。
- アレルゲンが体内に入る
- IgE抗体が作られマスト細胞に付着
- 再度アレルゲンが体内に入る
- アレルゲンが抗体と結合する
- マスト細胞が科学伝達物質を放出
- アレルギーが発症
結論だけ言うと。
ハウスダストに触れる量が少なければ少ないだけアレルギーは発症しないということです!
アトピーはお掃除で症状を軽くすることができる!裏付け有り
ここまでこの記事を読み進めてくれていても。
と思う方もいらっしゃると思います。
もう一度言いますが、
アトピーはお掃除で症状を軽くすることが出来ます。
日本皮膚科学会のガイドラインでも謳われている
日本皮膚学会ガイドライン アトピー性皮膚炎診療ガイドライン 2018 に治療方法の一つとして記載されています。
ダニ,花粉(スギ,ヒノキ,シラカンバ,ハンノキ, ハルガヤ,カモガヤ,ブタクサ),動物(イヌ,ネコ, そのほか接触の機会がある有毛動物やインコやハムス ターなどのペット)真菌(アスペルギルス,マラセチ ア) ダニ対策:布団に掃除機をかける,抗ダニシーツを 使用する,ベッドにぬいぐるみを置かない,など ペット:手放す,ペットを洗う,寝室にペットを入れ ない. 花粉:外出から帰宅したら衣類の花粉を落とす,洗 顔.花粉用眼鏡,マスク,抗ヒスタミン薬内服,点眼, 点鼻
環境アレルゲンの除去対策は薬物療法とスキン ケアの補助療法であり,これのみで完治が期待される ものではないことを認識すべきである。
このように明確に記載されてあります。
実証データによる裏付け
弊社の研究所からお掃除がアレルギーを抑えるといった旨の実証データが発表されました。
- 小児喘息やアトピーの子どもがいるお家の現状のハウスダスト量を調べます。
- がっつりお家をお掃除します。
- 再度お家のハウスダスト量が減ったのを確認します。
- きれいな状態をキープできるように、日常清掃の方法をお家の方に教育します。
- お家の方の日常清掃によりハウスダストの量が低い状態(アレルギーが出にくい状態)を保てます。
この成果は、日本アレルギー学会学術大会などでも発表されました。
アトピーの症状を楽にするお掃除【がっつりお掃除】
いよいよ本題です!!
アトピーの症状を楽にするお掃除の方法実践編です。
冒頭でも解説しましたが、再度大きな流れをおさらいします。
- がっつりお掃除をしてハウスダストの量を減らす。
- 綺麗になったお家を効果的な日常清掃でキープする。
寝具のメンテナンスを行う!【最重要】
お家のハウスダストが一番多いのは寝室!!
お家のハウスダストが発生するのも寝室!!
寝室を制するとお家のハウスダスト対策が出来ます。
なので、もっと原因を突き詰めていくと。
寝具のダニ対策が最重要事項になります!!
寝具のダニ対策といえば。
布団丸洗いになります。
布団丸洗いは、コインランドリーでも出来ます。
しかし、少しコツが必要になります。

確実に落としたい方は業者さんにお願いすることも出来ます。
業者さんなら多くの場所が、ダニの虫体も100パーセント死滅させることができるし、丸洗いならダニアレルゲンの平均除去率も97パーセントほどなのでかなり最高の方法です!
デメリットと言えば、コストがかかること。
とりあえずとちらかの方法でダニもダニのフンや卵も全部リセットしましょう!
抗ダニシーツでダニとさようなら!
せっかく洗ったお布団もしばらくするとダニがまた増えていきます。
それを防ぐために抗ダニシーツを使いましょう!!
日本皮膚科学会のアトピー性皮膚炎診療ガイドライン2018の治療方法の一部の方法として抗ダニシーツの使用が推奨されています。
抗ダニ布団・抗ダニカバー
ダニが布団内部に侵入出来ない・寝具表面に出てこれない構造を持つ抗ダニ布団や抗ダニカバーが数多く開発されています。
抗ダニ寝具は、大きく二つに分けられます。
ダニ忌避剤などの薬剤加工を施した製品とダニの通過を防ぐ高密度織物を用いた通過防止型の製品です。
ダニ忌避剤の薬剤加工を施した製品は、安価で寝心地もいいのですが。数回洗うと忌避剤が流れてしまい効果が消えてしまいます。
なので、通過防止型の抗ダニ寝具がおすすめです。
実際に抗ダニ寝具を用いた臨床研究が国内外で複数回行われ、ダニアレルゲン回避に有用性を示す研究結果が報告されています。
環境アレルギーアドバイザーP201の図を挿入
環境整備を行う
次に行うのは環境整備です!!
こういうと難しく感じるかもしれませんが。。
- お掃除が簡単にできるように整える
- アレル物質が発生しにくいように整える
この2つになります!!
掃除が簡単にできるように整える
日常的にお掃除をするにあたって大事ことはズバリ!!
楽をしてお掃除をできるようになること!!
です。
なのでお掃除が簡単にできるような環境を整えましょう。
今風に言うと 仕組み化 ですね。
アレル物質が発生しにくいように整える
アレルギーの8割から9割はダニが原因になっています。
なので、
ダニが好む環境を徹底的に排除しましょう。
- 室温 20~30度
- 湿度 60~80%
- 暗くて潜り込める場所
- エサ(人のフケや垢)がある
ダニが好きな環境はこれです。
この環境を作らないようにしましょう!!
具体的にできることは押入れの湿度を下げることです。
押入れの湿度は、すのこを使うことで効果的に下げることが出来ます。
がっつりお掃除のまとめ
洗う
抗ダニシーツ
環境整備
アトピーの症状を楽にするお掃除【日常お掃除】
ここまでくればあとは綺麗をキープするだけです。
もうすぐ仕組みが出来上がるので淡々とルーティーンをこなすだけでオッケーです!
この日常清掃はおおきく二つに分けて考えます。
- 寝具のダニ対策
- ハウスダスト対策
寝具のダニ対策
やっぱり寝具のダニ対策がここでも需要です!!
寝具のダニ対策は何をどれだけやれば良いのか具体的に解説します。
乾かす
ダニは湿度が無いと繁殖もしなければ、動けません。
なので、寝具の湿度を下げる→乾かすことが日常のメンテナンスでは需要になってきます!
この乾かす作業は毎日行います。乾かし方についてこれから様々な種類の方法をご紹介しますので必ず一つは実行しましょう!
天日干し
晴れた日は外に干すといいです!!
午前10時〜午後2時までの間が屋外の湿度が一番下がる時間帯です。
このゴールデンタイムに片面1時間裏返して1時間干すようにしましょう!
室内干し
天日干しは毎日は出来ない!!
と思っている方も室内干しでもオッケーです。
布団乾燥機
もうめんどくさい時はこれだけでOK!!
最強の布団乾燥機をご紹介します。
落屑やコナを掃除機で吸う
ダニ対策として、ダニのエサとなる落屑やコナを排除する必要があります。
この落屑やコナはアトピーの方ならかなり悩まれていると思います。
放っておくとダニが増える原因になるので週に二回は必ず掃除機で吸いましょう!
お布団の掃除機は専用のクリーナーを準備する必要はありません。
掃除機でヘッドを交換するだけで充分対応出来ます。
洗濯する
がっつりお掃除のところでも洗うことをお勧めしました。
アレル物質であるダニのフンや死骸は水溶性です。
だからお洗濯はかなり効果的な方法です!!
ガンガンお洗濯しましょう!
目安は、1週間に一回はシーツやカバー洗えるものは洗う!のがお勧めです。
実は、これには理由があって。。
ダニが卵から孵化して幼虫になり、ダニアレル物質となるフンをしはじめるのが1週間。
だから、このサイクルでお洗濯するのをお勧めします!
買い換える
なんなら買い替えちゃうのも一つの手です!
買い換える時にはお手入れのしやすい寝具を選ぶとこれからさらにらくなります!
- 湿気にくい→ダニの繁殖を抑える基本は、湿気を貯めないこと。干す時間もグンと短くなります。
- 小さいサイズ→スペースをとらず、一度にたくさん干せる洗えるので楽!
- 軽い→干す時や移動する時、普段の上げ下ろしも圧倒的に楽チンです!
- 洗える→洗いやすくて乾きやすいものがベストオブベスト!買い換え頻度も抑えられて経済的でもあります。
僕が提案している日常のお布団のケアで本当にアレルゲンが減るのか?
実証実験を行いました。ぜひ、見てくださいね♪

ハウスダスト対策
まずハウスダスト対策を語る上で覚えておいもらいたいことは。
ゴミを取るお掃除と汚れを取るお掃除とハウスダストを低減させるお掃除は違うと言うことです!
お掃除の方法は、高いところから順にお掃除します。
床をモップがけする時は、朝起きてからすぐにお掃除するのと夕方帰宅してすぐの二回。
お部屋の空気があまり動かず、ホコリが床に落ちているタイミングでするとごっそり取れます!
アトピーの症状を楽にするお掃除【その他】
ここまでやったらほぼほぼオッケーなのですが、イレギュラーなこともあります。
お掃除のプロとしてさらに住みやすくなるおうちのお掃除についても解説しますね!
エアコン
エアコンは実は、カビが発生しやすい場所でもあります。
できれば年に一回は業者さんに入ってもらってお掃除をしてもらうことをお勧めします。
これね。
本当にすごいんですよね。
全部分解して高圧洗浄で洗うのでマジで綺麗になります。
お風呂
お風呂もカビの原因がたくさんあります。
- お風呂を使い終わったらすぐにやる
- 換気扇は24時間回す
- 二ヶ月に一回は燻煙材でカビ菌を死滅させる
あとは、お風呂で言えば。
お掃除とは関係ないのですが、僕のセミナーを受けてくれている方もツイッターのアトピー関連のお友達もみんな口を揃えて言う浄水シャワーです。
ピリピリしなくて良いとすごく評判です。
僕は、お風呂の塩素除去をやっています!
浄水シャワーや塩素除去も別記事にしますね!
レンジフード
レンジフードのお掃除も大事です!
これは、油煙を室内に回さない。意味でもかなり大事です。
レンジフードをお掃除していないから壁がベタベタになるなんて最悪ですからね。
まとめ
かなりの長文にお付き合いいただきありがとうございました。
簡単にまとめます。
アトピーの症状を低減させるお掃除の方法は2ステップです。
1st STEP
- 布団丸洗いでアレル物質を洗い流す
- 防ダニシーツでダニに触れない環境を作る
- 環境整備で楽チンなお掃除環境を整える
2ed STEP
- 寝具のメンテナンスを行う
- ハウスダスト低減させるお掃除をする
以上です!!
やってみると簡単なことばかりなので是非実践してみて下さい。
アトピーと付き合うために薬や保湿・体質改善を日々頑張っていると思います。
そんなあなたの頑張りをさらに良くするのがお掃除なんだと僕は思っています。
僕の娘もアトピーです。
顔が滲出液と血でベタベタになるほど掻き壊した時期もありました。
標準治療とお掃除で寛解といっていいほどまでに良くなりました。
このブログがあなたのお役に立てると嬉しいです。
一緒にアトピーと闘っていきましょう!
何か質問があればTwitterでご連絡を下さい!
もしこの記事があなたや誰かのお役に立てそうであればSNSで紹介してもらえると大変嬉しいです。
本当に長い文章を最後まで読んでくれてありがとうございました。